音の記憶

written by Yumi Notohara

本の紹介

柿木伸之『燃エガラからの思考 記憶の交差路としての広島へ』

ベンヤミンなど20世紀ドイツの哲学・美学を専門とし、幅広く芸術論も手がける柿木伸之氏は、「広島」をめぐる思考においても鋭い眼差しをもっておられます。この新刊に収められているのは、前著『パット剥ギトッテシマッタ後の世界へ』(インパクト出版会 20…

半澤朝彦編著『政治と音楽―国際関係を動かす “ソフトパワー” ―』(晃洋書房、2022年)

半澤朝彦編著『政治と音楽―国際関係を動かす “ソフトパワー” ―』(晃洋書房、2022年)について、『メルキュール・デザール』5/15号で取り上げました(下記)。 mercuredesarts.com

本の紹介〜田崎直美著『抵抗と適応のポリトナリテ』(アルテスパブリッシング、2022年)

一次資料の緻密な調査の上に論じられたもので、政治と音楽の一筋縄ではいかない入り組んだ関係性を見事に明らかにしてくれます。日本の戦時下から敗戦後にかけて見られた日本の音楽界の揺れに通じるものもあります。 ですが何よりも、 ウクライナ危機で揺れ…

本の紹介『ショスタコーヴィチとスターリン』

ショスタコーヴィチとスターリン ソロモン・ヴォルコフ著亀山郁夫・梅津紀雄・前田和泉・古川哲訳慶應義塾大学出版会 2018年 ロシアによるウクライナ侵攻には憤りと嘆きしかありませんが、そうした中で、改めて明らかになった「音楽の政治性」についてどのよ…